パートナーシップ対談み ら い 建 設 工 業 株 式 会 社代 表 取 締 役 社 長地球温暖化防止の取り組みについて建設業として出来るCO2削減対策と課題家島建設株式会社代表取締役社長カーボンニュートラルについて当社安全衛生協力会会長である家島建設株式会社の中野宏一郎氏をお迎えし、それぞれの企業が推進するCO2排出量削減への挑戦について対談しました。環境負荷を低減しながら生産性向上をはかる具体的な取り組みを通じて、建設現場の未来を語り合います。石橋地球温暖化防止の取り組みが社会的にも大きな課題となっており、当社は、「2030年度までにCO2排出量を30%削減すること」を目標として、全社で取り組みを行っています。中野CO2排出量削減の動きは、建設業全体で取り組まなければならない問題だと思います。貴社が今後取り組むべき対策を教えて下さい。石橋当社として、今後取り組むべきCO2削減対策は大きく3つです。まず、建設資材においては、CO2削減効果が期待できる材料の使用や、資材運搬よるCO2排出を抑えるため、より近い場所からの材料調達を進めます。次に、現場で使用する燃料においては、化石燃料に替わる代替燃料の使用を推進しています。最後に建設機材においては、CO2排出量の少ない建設機械や船舶を使用して施工します。浚渫船では、ハイブリッド型のエンジンを積んでいましたよね。どのような船なのでしょうか?中野2017年に建造したグラブ式浚渫船「青龍」では、台船とクレーンの双方で、エネルギーを効率的に活用36 家島建設さんでは、最新のグラブするダブル・ハイブリッドシステムを採用しています。台船では、発電機の余剰電力を蓄電池に蓄え、停泊時に電力を供給することで、燃料消費や排気ガスを大幅に削減することが出来ています。クレーンでは、グラブバケットの巻下げ時に発生する回転電力を利用し、作業サイクルの効率化と排出ガス削減を実現しました。また、1,200tのFD(作業台船)においても環境配慮型の発電機を使用しています。貴社では、一部の現場でバイオ燃料の使用を開始したそうですね。石橋港整備の現場でバイオ燃料を一部使用しました。そうした挑戦を積極的に進めるため、昨年度から「環境表彰」という社内制度を開始しています。一方で、バイオ燃料はまだまだ価格が高いことや、原料植物の栽培・運搬で排出されるCO2を削減しなければ、本当の意味でのカーボンニュートラルにならない点が課題だと認識しています。中野石橋が挙げられます。最近では、蓄電設備を設置している現場もありました。また、現場で使用する車のアイドリングストップや、ハイブリッドカー採用は、当社は全ての現場で行っています。現場では、当社と協力会社の皆さんとのチームワークまだ試験的な段階です。当社では、九州の空現場で手軽にできる対策も教えて下さい。現場事務所や詰所での太陽光発電設備の設置中 野 宏 一 郎石 橋 宏 樹
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